FX TOOLS — RISK MANAGEMENT
バルサラの破産確率計算機
勝率・RRレシオ・リスク率を入力するだけで破産確率(Risk of Ruin)を即計算。 Nauzer J. Balsara(1992年, Wiley)の再帰方程式による厳密解で、 あなたのトレードシステムの生存可能性を数値化します。
破産確率 Risk of Ruin
期待値エッジ E
—
P×RR − Q
ユニット数 U
—
1 ÷ リスク率
方程式の根 x
—
RoR = x^U
損益期待値/R
—
P×RR − Q×1
リスク率による破産確率の変化(現在の勝率・RRで試算)
バルサラ早見表
リスク率固定 — 破産確率マトリクス(%)
色が濃いほど破産確率が高い。現在の入力値に最も近いセルを■で強調表示。
計算式と理論的背景
バルサラとは
Nauzer J. Balsara はインド系米国人の金融工学者。1992年刊 『Money Management Strategies for Futures Traders』(Wiley)で破産確率を体系化。 ギャンブラーの破産問題(Pascal/de Moivre/Feller)の系譜であり、 ケリー基準(Kelly 1956)・Optimal f(Vince 1990)の発展線上にある。 なお「フランスの数学者」という表記は誤情報。
RR = 1 の閉形式解
Q = 1 − P(敗率)
U = 1 / f(ユニット数)
f = リスク率(例: 0.02)
マルコフ連鎖の吸収境界問題から導出。P=Q=0.5(コイントス)の場合 RoR=1(必ず破産)。
RR ≠ 1 の一般解(再帰方程式)
↓ [0, 1) の根 x を二分法で計算
RoR = x ^ U
k = RRレシオ。Balsara 自身が「厳密な閉形式解は存在しない」と明記し、 モンテカルロ法(10万試行)で確率表を生成している。
計算例:勝率50% / RR=2 / リスク2%
- エッジ E = 0.5 × 2 − 0.5 × 1 = +0.5
- 方程式: x = 0.5·x³ + 0.5 → x³ − 2x + 1 = 0
- 有効根: (−1+√5)/2 ≈ 0.6180(黄金比の逆数)
- U = 1 / 0.02 = 50
- RoR = 0.6180^50 ≈ 3.6×10⁻¹¹(実質0%)
エッジ(期待値)の重要性
E > 0 → 破産確率は有限(計算可能)
E = 0 → 破産確率 = 100%(コイントス)
E < 0 → 破産確率 = 100%(必ず破産)
エッジがゼロ以下ではリスク率を下げても長期的破産は避けられない。
リスク率を下げる効果
- リスク10%(U=10): x=0.9なら RoR ≈ 34.9%
- リスク5%(U=20): x=0.9なら RoR ≈ 12.2%
- リスク2%(U=50): x=0.9なら RoR ≈ 0.52%
- リスク1%(U=100): x=0.9なら RoR ≈ 0.003%
リスク率を下げると破産確率は指数関数的に減少。これがバルサラの最重要な実践的教訓。